【2026年最新】Gmailのメール到達率を確認する方法|Google Postmaster Tools v2で何が変わった?
Gmailへのメール到達率を確認するうえで、重要なツールのひとつがGoogle Postmaster Toolsです。これまでGoogle Postmaster Toolsでは、送信ドメインやIPアドレスのレピュテーション(評価)を確認することができました。
しかし、こちらの記事でもご紹介させていただきました通り、2026年8月、日本国内でも旧バージョン(V1)の画面が表示されなくなり、V2への移行が確認されました。
Google Postmaster Toolsは、単なる画面変更ではなく、確認できる情報やメール到達率を見る際の考え方も変わっています。
今回は、Google Postmaster Tools V1からV2への移行で何が変わったのか、そして2026年のGmail到達率対策では何を確認すればよいのかを確認していきます。
Google Postmaster Tools V1が日本でも終了
Google Postmaster Toolsは、これまでメール送信者にとって重要な監視ツールとして利用されてきました。特にV1では、送信ドメインやIPアドレスについて、Google側からどのように評価されているのかを確認できたことが大きな特徴でした。
評価は「高・中・低」といったレピュテーションとして表示され、当社でもメール到達率を改善する際の重要な判断材料として活用していました。
しかし、2026年8月、日本国内でも旧V1の画面が表示されず、V2へリダイレクトされることが確認されています。これにより、これまでV1を利用していた送信者も、今後はV2を前提としてGoogle Postmaster Toolsを利用する必要があります。
Google Postmaster Tools V1とV2の違い
V1とV2の大きな違いは、「レピュテーションを見る」ことから「送信者としての要件を満たしているかを見る」ことへ、確認の中心が変わったことです。
V1で確認できたレピュテーション
V1では、ドメインやIPアドレスの4段階の評価で確認することができました。
- 高
- 中
- 低
- 悪
こうした評価を過去のデータと比較しながら、メール到達率が悪化していないかを確認することができました。メール配信の担当者にとっては、Googleから見た自社ドメインの状態を把握するための重要な指標でした。
V2ではコンプライアンスのステータスが中心に
V2では、従来のレピュテーション情報に代わって、コンプライアンスのステータスが重要な確認項目になっています。
Google Postmaster Toolsの公式ヘルプ「Postmaster Tools dashboards」では、コンプライアンスのステータスを含む各ダッシュボードについて説明されています。コンプライアンスのステータスでは、メール送信に関する技術的な要件や、送信者として守るべき項目を確認できます。
コンプライアンスのステータスでは何を確認できるのか
Google Postmaster Tools V2のコンプライアンスのステータスでは、メール送信に関して次のような項目を確認できます。
主な確認項目
- SPF
- DKIM
- DMARC
- DNSレコード
- メールフォーマット
- TLSによる暗号化
- ユーザーによる迷惑メール報告率
- ワンクリック購読解除への対応
つまり、コンプライアンスのステータスでは、
「Gmailにメールを送信するための技術的な要件をきちんと満たしているか」
を引き続き確認することができます。人が手作業で設定するSPF、DKIM、DMARCなどが正しく設定されているか確認するうえでも、重要な指標です。
認証が正常でも「メールが届く」とは限らない
Gmailのメール到達率を考えるうえで重要なポイントがあります。それは、「技術的に正しく送信できていること」と「受信者に望まれているメールであること」は別問題だということです。
例えば、
- SPFがPass
- DKIMがPass
- DMARCがPass
- TLSが正常
- DNS設定にも問題がない
という状態だったとしても、それだけで受信者がそのメールを読みたいと思っているとは限りません。メールが技術的に正しく送信されていることと、受信者から良い反応を得られていることは、分けて考える必要があります。
この違いを意識することが、Google Postmaster Tools V2を理解するうえで重要になります。
2026年6月に追加された「到達性の分析」
Google Postmaster Tools V2を理解するうえで、もうひとつ注目したいのが到達性の分析です。これは、2026年6月初旬、コンプライアンスのステータスダッシュボードに新しいセクションとして追加されました。

画像のように「ユーザーがメッセージを受け取りたいと示しています」と表示されれば、そのメール送信用ドメインはいい状態であることがわかります。一方で..

「あなたからのメールをユーザーが受け取りたくないと思っていることを示します」と要改善のメッセージを受けることもあります。
到達性の分析では、送信状況についての情報を、Verdict(判定基準)として確認できます。ブログを公開している時点のAPIリファレンスでは、主に次の7種類の判定があります。
USER_FEEDBACK_POSITIVEUSER_FEEDBACK_LOWMESSAGE_VOLUME_LOWUSER_FEEDBACK_NEGATIVESENDER_NOT_COMPLIANTSMTP_ERRORS_HIGHSPAM_RATE_HIGH
この中でも、システム担当者ならびにメールマーケティング担当者が特に注目したいのが、USER_FEEDBACK_LOWです。
「USER_FEEDBACK_LOW」は何を意味するのか
USER_FEEDBACK_LOWは、受信者からのシグナルがほとんど検出されていない状態を示します。つまり、受信者がそのメールを望んでいるのか、望んでいないのかを判断するための十分なシグナルが得られていない状態です。
ここで注意していただきたいのは、USER_FEEDBACK_LOWとUSER_FEEDBACK_NEGATIVEは意味が違うということです。
(1) USER_FEEDBACK_LOW
受信者からの反応が少なく、判断材料が不足している状態です。
(2) USER_FEEDBACK_NEGATIVE
迷惑メール報告など、ネガティブな反応が確認されている状態です。
なお、USER_FEEDBACK_LOWを「迷惑メール判定された状態」と考えるのは適切ではないと考えております。むしろ、メール配信の内容や対象者、配信頻度などを見直すきっかけとして捉えるべきステータスです。
配信ボリュームが少なくて反応が少ないのか、もしくは開封やクリックなどのエンゲージメントがなく判断材料がないのか、きちんと見極めていく必要がある指標になるのです。
Gmailのメール到達率は「認証」だけでは見えない
ここまでの内容を整理すると、Google Postmaster Tools V2では、大きく2つの視点からメール送信状況を考えることができます。
(1) コンプライアンスのステータス
「技術的な送信要件を満たしているか」
SPF、DKIM、DMARCなどの認証や、Gmailが求める送信者要件を確認します。
(2) 到達性の分析
「受信者からどのような反応が得られているか」
送信状況をVerdict(判定基準)として確認し、受信者からのフィードバックを確認します。
この2つを分けて見ることで、
「設定は問題ないのに、なぜメールの反応が悪いのか?」
という問題について、より具体的に考えられるようになります。
2026年のGmail到達率対策で重要なこと
Gmailのメール到達率を改善するためには、SPF、DKIM、DMARCなどのなりすまし対策を適切に行うことが基本です。しかし、それだけではありません。
Google Postmaster Tools V2では、コンプライアンスのステータスによって技術的な要件を確認したうえで、到達性の分析によって受信者側のフィードバックも確認できるようになっています。
そのため、2026年のメールマーケティングでは、
- メール認証が正しく設定されているか
- Gmailの送信者要件を満たしているか
- 迷惑メール報告率に問題がないか
- 受信者から十分な反応が得られているか
- 到達性の分析でどのVerdict(判定基準)が表示されているか
といった複数の視点からメール到達率を確認することが重要になります。
最後に
Google Postmaster Toolsは、V1からV2への移行によって、メール到達率を確認する際の見方が大きく変わりました。
V1では、ドメインやIPアドレスのレピュテーションを「高・中・低」といった評価で確認することができましたが、V2ではコンプライアンスのステータスによって、Gmailの送信者要件を満たしているかを確認することが重要になっています。
さらに、2026年6月には到達性の分析も追加されました。つまり、これからのGmail到達率対策では、
「メールを正しく送信できているか」
だけでなく、
「受信者からどのようなフィードバックを受けているか」
まで確認することが重要です。
特に、到達性の分析に表示されるUSER_FEEDBACK_LOWは、今後のメール配信を考えるうえで知っておきたい重要なステータスとして理解しておく必要があります。