メールマーケティングの会社 PRIMOPOST

  • TOP
  • サービス概要

    メール関連サービス

    • メール・コンテンツ制作
    • メール開封率・到達率改善サービス
    • メールクリーニングサービス
    • ドメインウォームアップサービス
    • SPFの自動フラット化サービス
    • ブラックリスト監視サービス
  • 商品
  • 会社概要
  • マーケティングに関するブログ
お問い合わせ
トップページ

ブログ

blog

Microsoftの商品のメール到達率。実はOffice365とOutlookは違うロジックが使われている!?

2025.04.21
日吉 浩之のプロフィール写真

株式会社プリモポスト 取締役

日吉 浩之 メール到達エバンジェリスト

2025年現在、メールマーケティングにおいて最も重要な課題の一つは「Microsoft系メールへの到達率の安定化」です。Microsoftが2025年5月5日から施行する新方針でメールの到達はますます困難になってきます。

OutlookおよびMicrosoft 365ユーザに、24時間で5,000通以上配信する大量メール送信者は、なりすまし対策であるSPF・DKIM・DMARCの正確な設定に加え、ARC(Authenticated Received Chain)やList-Unsubscribeヘッダーの実装が義務づけられます。

来月からMicrosoftユーザに対するメールの到達率が注目されるなか、メール配信のエキスパートであるサラ・パパドプロー氏が

「Microsoftは「Outlook.com(個人向け)」と「Office 365(法人向け)」でまったく異なる迷惑メールフィルターを使っているとかどうか!?

という非常に興味深い検証を行い、記事を公開いたしました。今回は、サラ・パパドプロー(Sarah Papadopoulou)氏がが実際に行ったテスト結果を紹介しながら、今現在のMicrosoftのメール到達性の“正体”に迫りたいと思います。

サラ・パパドプロー氏のプロフィール

サラ・パパドプロー氏は、Moosend(Sitecoreグループ)にてシニア・デリバラビリティ・マネージャーとして活躍する、ヨーロッパを代表するメール配信の専門家です。

彼女は「Inbox Expert(受信箱の達人)」の異名を持ち、迷惑メールの回避・バウンス率低減のエキスパートとして、多くの企業のメールマーケティング成功を支援してきました。

また、自身が立ち上げた配信検証サービス「checkmylink.gr」などを通じて、送信ドメインやリンクの健全性チェックを広く提供し、送信者の信頼性向上をサポートしています。

https://www.linkedin.com/in/sarah-papadopoulou-0525ba55/

サラ氏がOutlook.comとOffice 365に対して行った8つのテストケースと結果

サラ氏が実際に行った、Microsoftが提供する2つのメールプラットフォーム(Outlook.comとOffice 365)におけるフィルタリング動作の違いを検証した8つのシナリオです。

彼女の実験は、SPF・DKIM・DMARCといった技術的要素に加えて、

  • IP評価
  • コンテンツの質
  • 迷惑メール率
  • 送信頻度

といった複数の要素が配信結果にどのように影響するかを体系的に分析したものです。

シナリオ 仮説 Outlook.comの結果 Office 365の結果 コメント・示唆
① SPF・DKIMなし なりすまし対策なしは届かない Othersのタブに届く 💔迷惑メールフォルダ IP評価が良好でも、SPF・DKIMなしはNG
② 新規IPで送信 新規IPからの実績がないと不利 正常に届く ❤️正常に届く 初期はOKも、長期的にはウォームアップが必須
③ 迷惑メールっぽい内容 文面が悪いと弾かれる 警告付き受信 💔迷惑メールフォルダ リンク・本文の表現にも注意が必要
④ SNDSで赤判定の送信IP 悪評の送信IPは届かない

エラー(バウンス)

❤️受信 Outlook.comはSNDSの判定を重視
⑤ 共有IP内で迷惑行為あり 他の送信者の影響を受ける 配信率低下 💔配信率低下 共有IPでは同居人の品質も大切
⑥ 非アクティブ送信元 送信頻度が低いと疑われる やや遅延 ❤️問題なし 定期的な送信が信頼構築に繋がる
⑦ 同一メールでも結果が異なる フィルターの仕組みが異なる 内容やIP次第で受信 or 迷惑メール 💔迷惑メールフォルダ Outlook.comとOffice365は別々にテストが必要
⑧ SNDSで緑判定も苦情が多数 緑表示でも安心できない 見た目OKでも影響あり 💔迷惑メールフォルダ SNDSの評価より実際はユーザー行動が重要

 

Return-Pathを含めた整合性(アライメント)が大切

まずは、SPF、DKIM、DMARCの3つのなりすまし対策は、単に設定するだけでは不十分で、それぞれのレコードに含まれるドメインが互いに符合していること、いわゆる”整合性(アライメント)”があるかどうかが重要です。

例えば、FromヘッダーとReturn-Pathドメインの互換性は、Office 365のような企業向けプラットフォームでは特に重要視され、これが満たされていない場合は、DMARCの判定が”pass”であったとしても、強制的に迷惑メールと評価されることがあります。

また、Microsoftが提供するSmart Network Data Service(以下、SNDS)という監視ツールを活用することで、送信IP単位における現状の評価を把握できます。

SNDSは、GoogleのPostmaster Toolsのドメイン単位の管理と異なり、IP単位での迷惑メール率や若干のメッセージボリューム、そして若干の被評価レベルが見えますが、あくまで指標であって絶対ではありません。

専用IPを使っている方向けのサービスとご理解ください。

Outlook.comとOffice 365はまったく異なるフィルター

「Microsoftには届いていますよー!」と一言で済まされがちですが、サラ氏は「Outlook.comとOffice 365はまったく異なるフィルターを使っている」とおっしゃいます。

この違いは実際の配信結果として明らかに現れており、同じメールを両環境に送信した場合、Outlook.comでは受信トレイに届くのに対し、Office 365では隔離ボックスに振り分けられるといった違いが生じることがあります。

つまり、「同じMicrosoft」という枠組みのサービスでありながらも、「二つの別個のサービス」であることを前提に対応を分けて考える必要があるのです。

IPとドメインのウォームアップを忘れずに

そして、新規IP・ドメインを使う場合は必ず「ウォームアップ」を行うべきです。これは、送信IPとドメインに配信実積を作っていくものです。Microsoftに安心を伝えるための不可欠な手順です。初日は500通程度から始め、数日ごとに倍増で送信量を増やしていくのがコンセンサスです。

なお、ドメインウォームアップサービスを提供している当社は初日は2通からウォームアップを開始しております。

また、共有IPを利用する場合は、その同居人が何をするかわからないリスクを少なくとも認識しておく必要があります。ご自身がどれだけ正しい行いをしても、同居人のかたがやんちゃ坊主の場合、メールが届かなくなる可能性があります。

最後に

サラ氏の実証により明らかになったのは、現時点においては、Microsoftメール環境におけるフィルタリングが異なること。また、配信改善には技術・戦略・モニタリングの三位一体の取り組みが必要ということです。

Googleとは違ったフィルタロジックを持つMicrosoftメール環境に対応するには、単なる認証設定だけでは不十分で、プラットフォームごとに綿密なテストと改善を積み重ねることが必要となります。

記事一覧に戻る

関連商品

  • List Finder

    MAツール無料トライアル
    List Finderは、見込み客の行動を「見える化」し、営業活動を最適化するMA(マーケティングオートメーション)ツールです。ウェブサイトのアクセス解析からメール配信、フォーム作成、顧客管理までを一貫してサポートします。
  • 商品A(STO機能あり)

    セキュリティ
    Gmailで送信制限を受けてしまった!どうやって解除する。Gmailで送信制限を受けてしまった!どうやって解除する。Gmailで送信制限を受けてしまった!どうやって解除する。
  • オレンジメール

    ステップメールメール配信無料トライアル
    オレンジメールは株式会社オレンジスピリッツ提供のクラウド型メール配信システムで、SPF・DKIM・DMARC認証対応による高い到達率と直感的な操作性が特長。初期費用0円で無料版や30日間無料体験があり、読者数に応じた定額制プランで柔軟にスモールスタートから大規模運用まで対応可能です。初心者でも簡単にHTMLメール作成でき、自動化シナリオやセグメント配信、詳細な分析機能を搭載。サポートも充実しているため安心です。
  • ベアメール – DMARCレポート解析ツール

    ベアメール
    DMARCセキュリティ
    ベアメールの「迷惑メールスコアリング」は、メールの到達率を改善し、なりすましメール対策を強化するサービスです。DMARCレポートを自動分析・可視化することで、専門知識がなくても自社のメールセキュリティ状況を簡単に把握できます。送信元IPやエラー傾向の分析、なりすまし可能性の検知、自動アラート通知など、多様な機能で運用を強力にサポートします。
  • Mailcrux(メールクラックス)

    SMTPリレーメール配信無料トライアル
    Mailcrux(メールクルクス)は、企業のメール送信課題を解決するSMTPリレーサービスです。SendGridより安価な海外サービスであり、usa.comなどの有名サイトでも採用されています。SMTP接続とAPIの両方に対応しており、既存のシステムに設定するだけで、高到達率かつ安定した大量メール配信を実現します。なお、ご利用には、事前に保有リストのメールクリーニングが必要です。
  • yaritori

    AIメール配信無料トライアル
    yaritoriは、複数人でのメール対応で生じる「二重対応」「対応漏れ」「属人化」といった課題を解決するクラウド型メール共有システムです。シンプルで直感的な操作画面と、必要な機能を網羅したオールインワン設計が特長。誰がどのメールに対応しているか一目で把握でき、担当者設定やコメント機能で情報共有をスムーズにします。よく使う返信文をテンプレート登録したり、特定のメールを自動で担当者に割り振ったりと、業務効率化を強力にサポート。対応状況の可視化や顧客情報の一元管理、充実したセキュリティ機能も備わっています。初期費用無料で月額1,980円から利用可能。カスタマーサポート、営業、広報など、多様な部署で活用され、顧客満足度向上と業務効率化を同時に実現します。まずは無料プランでお試しください。
商品一覧を見る

検索

15th Digital Marketing Expo
ドメインウォームアップの窓口
メールクリーニングの窓口

最近の記事一覧

  • 日本電気株式会社(NEC)さま向けオンライン勉強会を実施しました
  • 2025年7月。密かにGmailの迷惑メール基準が激変!欧米で先行中の「購読の管理」が日本のメールをどう変えるか
  • リストクリーニングとデータ分析が導く!開封率40%を越える持続的な成長戦略
  • 【脱・無駄配信】リストクリーニングとサンセットポリシーで実現する、届くメルマガの鉄則
  • 【開封率40%未満!?】「リストクリーニング」でスパム判定を避け、売上を最大化する

人気記事一覧

  • BtoBマーケティングで成功するための心理戦略 – 権威の効果と白衣効果 –
  • メールがなぜ迷惑メールに入るの?HeaderFrom設定で到達率を改善する方法
  • リスク管理部門がウオッチすべき?執拗なメルマガがドメイン評価を破壊
  • 日本電気株式会社(NEC)さま向けオンライン勉強会を実施しました

関連する記事

  • “info@”のメアドはもう使わない!? 役割・役職ベースのメールアドレスがもたらすリスクと海外の潮流
  • 【実録】まだ10通も配信していない!? 新規ドメインがSpamhausにブロックされた理由と解除までの全記録
  • 【開封率40%未満!?】「リストクリーニング」でスパム判定を避け、売上を最大化する
  • 3つの要素を使ってパーソナライズ化されたメルマガを作る
  • ドメイン階層とレピュテーションの関係を解説!評価が届くかどうかを左右するメール認証と構造とは
PAGE TOP
  • サービス概要
  • 会社概要
  • お知らせ
  • ブログ
  • 成長戦略プレイブック
  • パートナー募集
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ
株式会社プリモポスト

© PRIMOPOST.