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Gmailでもできる!フィードバックループの仕組みと対応メリットとは

2024.06.10
日吉 浩之のプロフィール写真

株式会社プリモポスト 取締役

日吉 浩之 メール到達エバンジェリスト

インターネットの普及とともに、メールマーケティングは”オワコン”と称されることがありながらも、令和の現在でも重要なコミュニケーションツールとして利用されています。しかし、迷惑メールの増加により、信頼できる送信者からのメールの受信が困難になることがあります。

この問題を解決するために、海外の多くのESP(Eメールサービスプロバイダー)がフィードバックループ(FBL)を提供しています。

今回は、フィードバックループの基本概念と具体的な仕組み。さらに、主要なESPがどのようにこれを提供しているか説明したうえで、日本で利用者が多いGmailのフィードバックループについて個別に紹介したいと思います。

キャリアメールは未導入。フィードバックループとは何?

日本ではまだなじみが薄いフィードバックループ(Feedback Loop, 略:FBL)。これは、メールの受信者が受信したメールを迷惑メールとして報告した場合、その情報が送信者にフィードバックされる仕組みです。

このシステムを利用することで、送信者は迷惑メール報告を受けたメールアドレスやメール内容を特定し、リストから削除するなどの対応を取ることができる仕組みです。

フィードバックループがメールマーケティングにおいて重要な理由は、迷惑メール報告が送信者のレピュテーション(評価)に直接影響するためです。レピュテーションが低下すると、メールの配信成功率が下がり、受信者に届く可能性が低くなります。

フィードバックループを活用することで、迷惑メール報告の原因を特定し、改善策を講じることができ、結果としてメールマーケティングの効果を向上させることができます。

フィードバックループの仕組み

フィードバックループの動作原理

フィードバックループは、ISP(インターネットサービスプロバイダー)がメール送信者に対して、迷惑メール報告の情報を提供する仕組みです。具体的には、受信者が「迷惑メール報告」ボタンをクリックすると、ISPはその情報をARF(Abuse Reporting Format)形式で送信者に通知します。

これにより、送信者はどのメールが迷惑メールとして報告されたかを把握することができます。

例えば、Gmailではフィードバック-IDヘッダーを使用して迷惑メール報告を集計し、Postmaster Toolsのダッシュボードでデータを提供します。

YahooやOutlookでは、迷惑メール報告をARF形式で直接送信者に通知します。

メールサービスプロバイダーの役割

海外の主要なメールサービスプロバイダー(ESP)は、フィードバックループを提供することで、送信者が迷惑メール報告に対処できるよう支援しています。例えば、

  • Gmail
  • Yahoo.com(以下、「Yahoo」)
  • Outlook

などのプロバイダーは、それぞれ独自のフィードバックループシステムを持っています。

Gmailの場合、フィードバックは「Feedback-ID」ヘッダーを通じて提供されます。Yahooは「ARF(Abuse Reporting Format)」を使用して迷惑メール報告を送信者に転送します。Outlookは、迷惑メール報告を添付ファイルやオリジナルメッセージの形式で送信します。

これらのESPは、送信者が迷惑メール報告に迅速に対応し、メールの品質を向上させるためのツールを提供することでメールマーケティングの健全性を保っています。

フィードバックループのメリット

フィードバックループは、メールを送る側と受ける側。双方にメリットがある仕組みとなります。

メール送信者へのメリット

フィードバックループを活用することで、メール送信者は迷惑メール報告を受けたアドレスやコンテンツを特定し、リストから削除したり内容を改善ができます。なぜ迷惑メールとされたか原因を特定し、送信者のレピュテーションを向上させることができます。

また、レピュテーションが向上することでメールの到達率が改善され、マーケティングキャンペーンの効果も高まります。フィードバックループの活用は、受信者の不満を迅速に解消し、お客さま満足度を向上させることができます。

メール受信者へのメリット

フィードバックループは、メール受信者にとっても重要な役割を果たします。受信者が不要なメールを迷惑メールとして報告すると、その情報が送信者にフィードバックされ、送信者は改善策を講じることができます。

受信者は不要なメールを減らし、受信環境を改善することができます。また、送信者がフィードバックを基に改善策を講じることで、受信者のメール体験が向上し、信頼できるコンテンツがより多く届くようになります。

Gmailのフィードバックループの実装方法

日本でも多くの個人に使われているGmailのフィールドループを実装するためには、メールのヘッダー情報を編集する必要があります。

Gmailのフィードバックループの実装手順

Gmailのフィードバックループを利用するには、メールヘッダーにFeedback-IDを設定する必要があります。このヘッダーは、特定のキャンペーンやお客さまのセグメントを識別するために使用されます。Feedback-IDのフォーマットは次の通りです。

Feedback-ID: a:b:c

ここで、a、b、cは任意の識別子です。このようにして、迷惑メール報告がどのキャンペーンやお客さまのセグメントに関連しているかを特定できます。

Gmailはフィードバックループのデータを信頼できる送信者に対して提供するため、DKIM署名が必須です。送信ドメインをPostmaster Toolsに登録し、所有権を確認する必要があります。

https://support.google.com/a/answer/6254652?hl=ja

他のメールサービスプロバイダーの実装方法

Yahooのフィードバックループの実装

Yahooは、フィードバックループのデータをARF形式で提供します。申請手順として、フィードバックループの申し込みフォームに必要事項を記入し、DKIMのセレクターを指定する必要があります。これにより、スパム報告が送信者に通知され、改善策を講じることができます。

Outlookのフィードバックループの実装

Outlookは、迷惑メール報告をARF形式で送信者に通知します。申請手順として、フィードバックループの申し込みフォームに必要事項を記入し、送信ドメインのSPFレコードを設定する必要があります。これにより、スパム報告が適切に処理され、メールマーケティングの効果が向上します。

カスタムヘッダーの設定とAmazon SESの利用

Gmailのフィードバックループを利用するためには、カスタムヘッダーを設定できる機能を持つESP(契約プラン)を選択することが求められます。

例えば、Amazon Simple Email Service (SES) は、SES v2 の送信 API を使用してEメールを送信する際にカスタムヘッダーを設定できる機能を提供しています。メール送信者はFeedback-IDヘッダーを簡単に追加でき、Gmailのフィードバックループを活用することができます。

以前はSESを利用してEメールヘッダーを制御するために、SMTPインターフェイスや未加工の送信APIを使用する必要がありましたが、SES v2ではこの手間が省け、より簡単にカスタムヘッダーを設定できるようになりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2024/03/amazon-ses-headers-sending-email/

日本におけるフィードバックループ展開遅れの主な理由

フィードバックループ(FBL)は、メールマーケティングにおける重要なツールです。受信者が迷惑メールとして報告した情報を送信者に提供し、メール品質向上や迷惑メール防止に役立ちます。しかし、日本ではこのフィードバックループの普及が進んでいません。

技術的なインフラの遅れ

日本の主要なメールサービスプロバイダー(ESP)である

  • NTTドコモ
  • ソフトバンク
  • KDDI

は、残念ながらフィードバックループの提供を行っていません。また、こちらの記事にも記載しておりますが、icloud.comのドメインを提供するApple社もまだ提供していません。

フィードバックループを実装するためには、受信者の迷惑メール報告を効率的に収集し、送信者にフィードバックするシステムが必要です。これには高度な技術とインフラの整備が必要ですが、日本のESPはこれをまだ十分に整備していない状況です。

技術的なインフラの整備には時間とコストがかかるため、即時の普及は難しいのが現状です。

需要の認識不足

フィードバックループの重要性が十分に認識されていないことも、普及の遅れの一因です。日本の各事業者におけるマーケティング担当者は、フィードバックループがメールマーケティングにどのような影響を与えるかについての理解が不足しています。

そのため、フィードバックループの導入に対する需要が低く、ESPも積極的にこのサービスを提供する動機が不足しています。フィードバックループの重要性を理解し、積極的に導入を進めるための啓蒙活動が求められます。

コストとリソースの問題

フィードバックループの導入には、技術的なインフラの整備だけでなく、運用コストやリソースの確保が必要です。企業にとっては、大きなコスト負担となることが多く、フィードバックループの導入をためらう原因となりえます。

また、フィードバックループの運用には専門知識が必要であり、適切な人材の確保も課題です。特に、コスト削減を重視する企業にとっては、導入が後回しにされる可能性が高まります。

最後に

フィードバックループは、迷惑メール報告を通じて送信者と受信者の間の信頼を構築し、メールマーケティングの効果を高めるために不可欠です。送信者は迷惑メール報告の原因を特定し、改善策を講じることで、レピュテーションを向上させ、メールの到達率を改善することができます。

一方、受信者は不要なメールを減らし、受信環境を改善することができます。今後、日本における主たるESPがフィードバックループを導入することで、メールの品質が向上し、迷惑メールの影響を減少させることが期待されます。

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