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メール配信監査がシステム監査に組み込まれる時代がくる?

2024.08.16
日吉 浩之のプロフィール写真

株式会社プリモポスト 取締役

日吉 浩之 メール到達エバンジェリスト

企業におけるシステム監査は、ITインフラ全体の健全性と効率性を確保するための重要なプロセスです。特にデジタル化が進む現代において、システム監査の重要性はますます高まっていますが、システム監査において見落とされがちな要素が一つあります。

それは「メール配信監査」です。

メールは企業のコミュニケーションインフラにおいて重要な役割を果たしており、その健全性はシステム全体のセキュリティや効率に大きな影響を与えます。メール配信監査をシステム監査に組み込むべき理由と、その導入方法について確認していきたいと思います。

メール配信監査に必要な4つの要素とは

メール配信監査が何を対象とするのかを理解することが重要です。メール配信監査においては、主に以下4つの視点で評価すべきと考えます。

1.技術的な設定を評価

メールの送信インフラやDNSサービスにおけるドメイン設定、SPF、DKIM、DMARCなどの技術的な設定を確認し、適切に機能しているかを評価します。自社のドメインを悪用されないためにも、DMARCの”REJECT”対応は必須です。

2.送信者の評価(レピュテーション)

送信者の評価は、企業のメールがどのように受け取られているかを示す重要な指標です。バウンス率、スパム苦情率など、メールのパフォーマンスに基づいて評価されます。

3.配信成功率ならびにバウンス率

メールが受信者の受信トレイにどの程度届いているか、またはスパムフォルダに分類されているかを分析します。これにより、メールの効果が最大化されるように配信状況を最適化します。

4.コンテンツの品質

メールの内容がスパムフィルタに引っかかりにくいか、または受信者にとって魅力的かどうかを評価します。開封率、クリック率、返信率などを分析し、メールキャンペーンの成功度を測定します。

これらの要素は、システム監査において非常に重要な役割を果たします。続いてなぜ”メール配信監査”を”システム監査”に含めるべきなのか、その理由を見ていきたいと思います。

メール配信監査をシステム監査に含めるべき理由

メール配信はほとんどの場面においてマーケティング担当部門の裁量で運用されますが、企業の監査部門(システム監査⼈)は潜在的なリスクをあらかじめ把握しておかないと、犯罪者に狙われるだけでなく、ある日突然事業において生命線となるトランザクショナルメールですら全く届かなくなる事態に陥ることもあります。

1. セキュリティ強化

メールは企業にとって非常に有益なコミュニケーション手段である一方、サイバー攻撃においては主要な入口でもあります。フィッシング攻撃やスパムメールは、企業のセキュリティを脅かす大きなリスクとなっております。

メール配信監査を通じて、最低限の防衛策となるSPF、DKIM、DMARCの設定が適切であるかを確認することで、メールを通じたセキュリティリスクを大幅に減らすことができます。

これらの設定は、送信者の身元を確認し、不正なメールが受信者に届くのを防ぐために重要です。また、自社ドメインを悪用されないためにも必要です。

例えば、SPFはメールが許可されたサーバーから送信されたものであるかどうかを送信元のIPアドレスを確認します。DKIMは、メールが送信中に改ざんされていないことを確認します。DMARCは、SPFやDKIMの認証に失敗した場合の対応を規定します。

日本の企業は世界と比較して、DMARCの”REJECT”対応が非常に遅れており、システム監査を通じてこれらの技術的な防御策が適切に機能しているかを確認することは、企業のシステム全体のセキュリティを強化する上で不可欠です。

2. リスク管理とコンプライアンス

企業がメール配信を行う際、送信者スコアやブラックリストの状況を常に監視することは、リスク管理の一環として重要です。ブラックリスト管理事業者のリストに載ると、メールが受信者の受信トレイに届かず、配信成功率が大幅に低下するだけでなく、企業の評判にも悪影響を及ぼします。

さらに、海外との取引がある事業者はGDPR(一般データ保護規則)などのプライバシー規制に準拠するためにも、メール配信の健全性を保つことが求められます。

メール配信監査をシステム監査に含めることで、これらのリスクを早期に発見し、対処することができます。定期的にGoogleなどが提供する無料ツールで現在の評価を確認し、ブラックリストの状況をチェックすることで、問題が大きくなる前に対応することが可能です。

3. システムパフォーマンスの最適化

システム監査は、企業のITインフラ全体の効率性を評価するものですが、メール配信のパフォーマンスがこの評価に大きく影響します。

例えば、配信成功率が低い場合、企業が送信する重要なメッセージが受信者に届かない可能性があります。これは、ビジネスの成果に直接影響を与えるため、見過ごすことはできません。

メール配信監査を通じて、メールが適切に配信されているかを確認し、問題があればそれを修正することで全体のシステムパフォーマンスを最適化することができます。

特に、メールマーケティングを主たる戦略としている企業にとって、メール配信の効率性はビジネスの成否を左右する重要な要素です。

4. 企業のブランド保護

メール配信監査は、企業ブランドイメージを守る上でも重要です。送信者の評判が悪化すると、受信者の受信トレイに届くメールが減少し、企業の信頼性が低下する可能性があります。これは、特にお客さまとのコミュニケーションが重視される業界では致命的な問題となります。

システム監査にメール配信監査を組み込むことで、送信者の評判を常に監視し、必要な対策を講じることができます。企業ブランドを保護し、お客さまとの信頼関係を維持することが可能になります。

メール配信監査の導入方法案について

メール配信監査をシステム監査に効果的に組み込むためには、システム監査⼈による戦略的かつ段階的なアプローチが求められます。具体的なステップ案を準備いたしました。各ステップで何をすべきか、どのような成果が期待できるかを解説いたします。

1. 初期評価

メール配信監査の最初のステップは、現在のメール配信状況を評価することから始まります。この段階では、技術的な設定、送信者の評判、メールが受信者にどのように届いているか、そしてリスト管理の状況を詳細に分析します。

– 技術的設定の確認

SMTPサーバーの設定、SPF、DKIM、DMARCの設定が適切かどうかを確認します。これには、使用しているメールサーバーが信頼できるものであるか、メールが不正に改ざんされるリスクがないかを確認する作業が含まれます。DNSサーバーの設定も確認ください。

– 送信者スコアの測定

送信者スコアは、あなたのドメインがどれだけ信頼されているかを示す指標です。メールサービスプロバイダーやスパムフィルタがこのスコアを参考にしてメールの配信を判断します。

スコアが低い場合、メールがスパムフォルダに振り分けられるリスクが高まるため、このスコアを測定し、改善が必要かどうかを判断します。

共有IPを使ってメール配信を行っている場合は、IPから逆引きをしてどのような事業者とIPを共有しているか確認してください。

– ブラックリストのチェック

ドメインやIPアドレスがブラックリスト管理事業者のリストに登録されていないかを確認します。ブラックリストに載っていると、メールが一切届かない、もしくはスパムフォルダに直行するため、非常に重要な確認ポイントです。

世界に200あるともいわれているブラックリストのチェックを1つ1つ行うのは現実的でないため、当社が提供するのようなブラックリスト監視サービスを使って確認する方法が現実的です。

– コンテンツと配信パフォーマンスの評価

メールの内容がスパムフィルタにかかる原因になっていないか、または受信者にとって魅力的であるかを評価します。メールがどれだけ効果的に受信者にリーチしているかを把握するため、開封率やクリック率、バウンス率を分析し、どの部分が改善の余地があるかを特定します。

2.定期的なモニタリング

システム監査の一環として、メール配信の状況を定期的にモニタリングすることが不可欠です。問題が発生した際に迅速に対応できる体制整備をあらかじめ行います。

– リアルタイム監視

送信者スコア、ブラックリスト登録状況、メール配信パフォーマンス(配信成功率、開封率、クリック率など)をリアルタイムで監視するツールを導入します。問題が発生した場合は即時にに対策を講じることが可能になります。

– レポートの自動生成

定期的にモニタリングデータを収集し、レポートとしてまとめることで、メール配信の健康状態を継続的に把握します。パフォーマンスが低下した際の原因特定や、定期的な改善が容易になります。

– アラート設定

送信者スコアが一定の閾値を下回った場合や、ブラックリストに登録された場合、即座に通知が届くようにアラート設定を行います。迅速な対応が可能となり、重大な問題が発生する前に手を打つことができます。

3. レポートの統合

メール配信監査の結果をシステム監査全体のレポートに統合することで、ITインフラの健全性に対する包括的な視点を得ることができます。

– レポート作成

メール配信に関する監査結果をまとめた詳細なレポートを作成し、システム監査の全体レポートに組み込みます。このレポートには、技術的な設定の状態、送信者スコアの変動、ブラックリスト状況、メールパフォーマンスのデータが含まれます。

監査結果の共有

作成したレポートを関連する部門(IT部門、マーケティング部門、セキュリティ部門など)と共有し、全体的なITインフラの健全性を確認します。各部門が自身の領域で必要な改善策を講じることができます。

アクションプランの策定

レポートに基づき、具体的な改善策を検討し、実行に移すためのアクションプランを策定します。これには、技術的な設定の修正や、メールコンテンツの改善が含まれます。

4. 改善策の実施

監査結果に基づいて、必要な改善策を迅速に実施します。このステップでは、技術的な修正や運用プロセスの最適化を行い、メール配信の健全性を高めます。

– 技術的な設定の修正

SPF、DKIM、DMARCの設定が不適切な場合、即座に修正を行います。これにより、メールの信頼性を向上させ、受信者のスパムフォルダに振り分けられるリスクを低減します。

メールコンテンツの最適化

コンテンツがスパムフィルタに引っかかる原因となっている場合、HTMLコードの最適化、リンクの数の調整、画像とテキストのバランスの改善などを行います。また、件名や本文の内容を見直し、開封率やクリック率を向上させるための工夫をします。

– リスト管理の改善

非アクティブな購読者を削除し、リストをクレンジングすることで、配信率を改善します。また、購読者リストのセグメンテーションを強化し、ターゲットに応じた効果的なメール配信を実現します。

5. ツールの活用

メール配信監査を効果的に行うためには、専門的なツールやサービスを活用することを推奨いたします。

– 送信者スコアの監視ツール

リアルタイムで送信者スコアを監視するツールを導入することで、送信者スコアの変動を常に把握し、必要な改善策を即座に実施できます。

– ブラックリストチェックツール

ブラックリストへの登録状況を自動でチェックするツールを活用することで、ブラックリストに登録された場合でも迅速に対応することができます。当社では、メールIPブラックリスト監視サービスを提供しております。

– 配信パフォーマンス分析ツール

開封率やクリック率、返信率などの配信パフォーマンスを分析するツールを使用することで、メールキャンペーンの効果を継続的にモニタリングし、改善の余地を見つけることができます。

– IPのウォームアップツール

新しいメールアドレスやドメインを使用する際、IPのウォームアップツールを使って、徐々に送信量を増やすプロセスを自動化させます。ツールを活用することで、スパムフィルタに引っかかるリスクを低減し、送信者スコアを向上させることができます。

これらのステップを踏むことで、メール配信監査を効果的にシステム監査に統合し、企業のITインフラ全体の健全性と効率を向上させることができます。

最後に

メール配信監査をシステム監査に組み込むことは、企業のデジタルリスク管理を強化し、ITインフラ全体の効率性とセキュリティを向上させるための効果的な方法です。セキュリティ強化、リスク管理、システムパフォーマンスの最適化、そしてブランド保護といった多くのメリットを享受することができます。

今後、デジタルコミュニケーションがますます重要になる中で、システム監査⼈によるメール配信監査の役割もさらに大きくなることが予想されます。システム監査の中でメール配信監査を独立した監査項目として取り扱うことで、企業はより強固なITインフラを構築し、デジタル時代の競争において優位に立つことができるではずです。

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